2019年06月28日

599 出羽から陸奥への道 R “男鹿半島にやってきた阿蘇高森の草部吉見=ヒコヤイミミ神”

599 出羽から陸奥への道 R “男鹿半島にやってきた阿蘇高森の草部吉見=ヒコヤイミミ神”

20180628

太宰府地名研究会 古川 清久


 今回の東北遠征を思い立った理由ですが、第一は秋田県、男鹿半島の真山神社を見る事でした。

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真山神社縁起


<主祭神>

瓊瓊杵命(ににぎのみこと)

武甕槌命(たけみかづちのみこと)

<合殿神>

天照大御神(あまてらすおおみかみ)豊受大神(とようけのおおかみ)

豊玉毘女神(とよたまひめのみこと)少彦名神(すくなひこなのみこと)

大山咋神(おおやまくいのかみ)大名持神(おおなもちのみこと)


塞神三柱神(さえのみはしらのかみ)

※塞神三柱神とは… 衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)、八衢比古(やちまたひこ)、八衢比売(やちまたひめ)の3柱の総称

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真山神社縁起によれば、主祭神は 瓊瓊杵命(ニニギ)と武甕槌命(タケミカヅチ)とされます。

では、百嶋最終神代系譜をご覧ください。

ニニギは高木大神(高皇産霊尊)の子であり、その姉(拷幡千々姫)は草部吉見=武甕槌命のお妃にあたるのです。つまり、この瓊瓊杵命と武甕槌命とは義理の兄弟となるのです。

この神社の主神である武甕槌命が阿蘇の草部吉見(ヒコヤイミミ)であることがお分かり頂けたのではないでしょうか。

さらに言えば、真山神社も元は赤神社と呼ばれていました。

冒頭の地図の本山は赤神社と書かれていますよね。

この「赤」は九州の筑豊地方の高峰 彦山(ヒコサン)の神であった当時の名なのです。

正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命(正しくあっという間に勝った…というほとんど自画自賛のような名なのですが…)のマサカツアカツの「アカ」を赤とし、赤神社としているのです。

ちなみに、彦山直下には現在も赤村があるのです。


赤村は、福岡県の東部に位置する村。田川郡に属しており、筑豊を構成する自治体の一つでもある。

ウィキペディア(20180628 19:33による


実は、もう一つの傍証があります。民俗学的テーマになりますが、南方系習俗とも言われる、仮面来訪神に海南島を出発した黎族の首領とも言うべき草部吉見大神が反映されているように見えるのです。

一般にも男鹿半島で良く知られるナマハゲの甑島版が「トシドン」と呼ばれていることです。

この「トシドン」こそ、草部吉見神の別名、大歳神(オオトシガミ)のことではないかという話です。

鹿島大神、春日大神、大歳神、武甕槌、建借間命、草部吉見、ヒコヤイミミ…これらが、全て同一の神であると言う認識に立つことができれば、多くの謎が氷解します。

草部吉見神の「草部」がカヤ=伽耶ケ部であり、一時期、高木大神の傘下に入った黎族(大嶋組傘下に入った初期の山口組程度の意味)と考えれば分かりやすいかも知れません。

百嶋神社考古学の延長上ではこのように考えられるのです。「草」とは伽耶の列島側の略表記なのです。

もう一つ、鹿児島県薩摩川内市の沖に甑島があります。ここには鹿島(鹿島大神=武甕槌 鹿嶋アントラーズの鹿嶋ですね…)があり、この甑島には仮面来訪神の風習があるのです。

つまり、男鹿半島の秋田ナマハゲと甑島の鹿島のトシドンとは繋がっているのです。

百嶋由一郎五所川原神代系譜にも書かれていますが、この草部吉見さんは大歳神(オオトシガミ)とも呼ばれており、甑島の仮面来訪神はトシドン(つまり大歳神)と呼ばれているのです。

最期に同社縁起に書かれている 塞神三柱神(さえのみはしらのかみ)

※塞神三柱神とは… 衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)、八衢比古(やちまたひこ)、八衢比売(やちまたひめ)の3柱の総称 について触れておきます。

この神様が堂々と書かれている事にある種の大らかさを感じるのですが、この神々は神武天皇に弓を引いたとされる長脛彦=登美能那賀須泥毘古兄妹であり、金山彦の孫神となるのです。

一般的には八衢=ヤチマタに引き摺られて猿田彦とアメノウヅメなどと全くの勘違いをされていますが、最後尾に掲載している百嶋由一郎浦項伝説系譜(部分)の青枠内の二神こそこの塞神三柱神の二神なのです。では衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)とは誰なのでしょうか?

金山彦なのかスサノウなのか今後に待ちたいと思います。

書くべきことはまだあります。この塞神三柱神の親神にあたる金山彦こそ真山神社の神かも知れません。

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百嶋由一郎最終神代系譜(部分)

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百嶋由一郎五所川原神代系譜

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百嶋由一郎浦項伝説系譜(部分)

posted by 久留米地名研究会 古川清久 at 00:00| Comment(0) | 日記
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