2018年11月15日

516 2018年山陰落ち穂拾い三社詣りの旅 C “鳥取県岩美町院内の前田神社”

516 2018年山陰落ち穂拾い三社詣りの旅 C “鳥取県岩美町院内の前田神社”

20180109

太宰府地名研究会(神社考古学研究班) 古川 清久


 ふれあい温泉おじろん(兵庫県美方郡香美町小代区)から湯村温泉(新温泉町)に移動し、いつもの中継地である岩井温泉…岩井廃寺跡に置かれた御湯(井)神社で休憩し、以前から気になっていた院内の上下地区の神社を訪問する事にしました。勿論、周りは雪国です。

 現地には8社ほどの神社があるのですが、一気に見てしまう事にしました。

 全てを報告する余裕はありませんが、今回はこの一帯の神社で最も心を惹かれたものから一社を(小さくボロボロになりながら、尚も命脈を保ち続けている神社)をご紹介する事にします。

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そもそも院内などというと、直ぐに中世荘園の「院内」だったのではないかなどと安直な答えを出す郷土史家とか教育委員会関係者や学芸員がおられるのですが、荘園はどこにでもあった訳で、所詮は言ってもしょうがないレベルの話なのです。

 さて、熊野神社があって、三宝荒神があるのであれば、ここは忌部の里だった事になります。

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熊野神社を奉斎する人々は忌部ですし、この神社も軻遇突智=金山彦なのですから、申し分ありません。

院内という漢字の字面に引き摺られては本質を見誤る事になるのです。

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この一帯の神社はほとんどが覆い屋を持った所謂鞘殿の様式を取っています。

 このため、最もお金が掛かる立派な神殿を小さく造り守る事ができるのです。

 ただ、神様を汚す事になるため憚られての事だと思うのですが、今後の事を考えると防錆防腐用の塗料を塗る事も考えるべきで、過疎化と氏子の壊滅を考えるとできるだけ永く持たせる必要があると思うものです。

 恐らく十戸程度で維持されているのだとは思うのですが(由緒では十五戸)、今からでも手入れをして定期的に掃除をすれば結構持たせることはできるでしょう。

 さて、ご祭神ですが、この地区には立派な宮司がおられたようで、目を見張るような由緒書きが残されていました。

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三宝荒神としてカグツチ=金山彦を祀るところにスサノウとアシナヅチが加えられていますが、実は金山彦+スサノウ+金山彦と金山彦がダブっているのです。

クシナダヒメをヤマタノオロチに取られるとしていたのが金山彦(アシナヅチ)と埴安姫(テナヅチ)なのですが、アシナヅチもテナヅチも足で踏む槌で土を均分化し、手で持つ槌で鋳型を整形していたのです。

「ナ」は所有の意味を持たせた格助詞「ノ」と同様のものです。「オイ!ソコナオナゴ…」と言うでしょう…。

さて、由緒ではスサノウが「手頭天」と書かれていますが「午頭天」のはずで、何故かは不明です。

書写の誤りを忠実に残されたものと思います。できるだけ永く残して頂きたいと思ってやみません。

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グーグルマップのストリートヴューで一目瞭然ですね


なお、研究目的で百嶋由一郎氏が残した神代系譜、音声CD、手書き資料等を必要とされる方は09062983254までご連絡下さい

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「鳥取県神社誌」83p


岩井温泉にほど近い御湯神社の宮司から頂いた「鳥取県神社誌」を末永く活用させて頂きます。深謝。

posted by 久留米地名研究会 古川清久 at 00:00| Comment(0) | 日記
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