2019年05月12日

576 宮地嶽神社の戦前の祭神 阿部相凾宮地嶽大明神について

576 宮地嶽神社の戦前の祭神 阿部相凾宮地嶽大明神について

20180523

太宰府地名研究会 古川 清久


 最近、宮地嶽神社についてはあまり書いていないのですが、関心をお持ちの方は以下をお読み頂きたいと思います。

 このシリーズに付け加えようという意味ではないのですが、懸案であった戦前の祭神に関する資料が故)百嶋由一郎氏の資料にありましたので、後付けながら記録として出しておきたいと思うものです。


79

宮地嶽神社と安曇磯羅 K “未来の宮地嶽神社参拝者のために”

78

宮地嶽神社と安曇磯羅 J “宮地嶽神社について現在分かる範囲で” 

77

宮地嶽神社と安曇磯羅 I “宮地嶽神社とは如何なる性格を持たされた神社なのか?(下)”

76

宮地嶽神社と安曇磯羅 H “宮地嶽神社とは如何なる性格を持たされた神社なのか?(中)”

75

宮地嶽神社と安曇磯羅 G “宮地嶽神社とは如何なる性格を持たされた神社なのか?(上)”

74

宮地嶽神社と安曇磯羅 F “「高良玉垂宮神秘書」では磯羅を玉垂命と別神扱いしている”

73

宮地嶽神社と安曇磯羅 E “雑感” 

72

宮地嶽神社と安曇磯羅 D “志賀海神社と大川風浪宮”

71

宮地嶽神社と安曇磯羅 C “底筒男命と表筒男命” 

70

宮地嶽神社と安曇磯羅 B “安曇磯羅とは何者なのか?”

69

宮地嶽神社と安曇磯羅 A “安曇磯羅が祀られているのか? 否!!

68

宮地嶽神社と安曇磯羅 @ “五人寄れば文殊の知恵”


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福岡県福津市宮司元町71 カーナビ検索  0940-52-0016


 私自身の認識としては、九州島だけでも万を超える神社がある中で、最も愛着を感じ、歴史的価値のある神社と考えているのがこの宮地嶽神社です。

 普通はただの神功皇后を祀る神社じゃないか…と思われるかも知れませんが、その底流にはとんでもない列島史の深層が閉じ込められているはずなのです。

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延喜式内社でもないのですが、太宰府天満宮と共に、民衆の信仰、崇敬を一身に集める神社であって、最近の嵐=光の道効果によって参拝客が急増している事(これ自体にもそれなりの問題はあるのですが)を喜ばしく思っているところです。

 さて、現在の宮地嶽神社の祭神は以下の三神とされています(以下公式HPより


息長足比売命
[おきながたらしひめのみこと]《 別名:神功皇后[じんぐうこうごう] 》
勝村大神[かつむらのおおかみ]
勝頼大神[かつよりのおおかみ]


ご由緒

ご創建は、約1700年前。当社のご祭神「息長足比売命(おきながたらしひめのみこと)」別名「神功皇后(じんぐうこうごう)」は第14代仲哀天皇の后で応神天皇の母君にあたられます。 古事記、日本書紀等では渡韓の折、この地に滞在され、宮地嶽山頂より大海原を臨みて祭壇を設け、天神地祇(てんしんちぎ)を祀り「天命をほう奉じてかの地に渡らん。希(ねがわ)くば開運をた垂れ給え」と祈願され船出したとあります。その後、神功皇后のご功績をたたえ主祭神として奉斎し、随従の勝村・勝頼大神を併せ、「宮地嶽三柱大神(みやじだけみはしらおおかみ)」としてお祀りしました。 以来、宮地嶽三柱大神のご加護のもとで事に当たれば、どのような願いもかなうとして「何事にも打ち勝つ開運の神」として多くの方に信仰されるようになりました。 当社は、全国に鎮座する宮地嶽神社の総本宮です。


 ところが、昭和19125日刊行の「福岡県神社誌」下巻(143p)に於いてさえ、その祭神は、宗像三女神+神功皇后+勝村+勝頼と書かれており、現在の祭神と異なっている事は明らかです。

 実は、それ以前の祭神も確認してはいたのですが、現物のコピーがなかったため保留していたのです。

百嶋由一郎氏の手書き資料の中にありましたので、記録を残しておこうと思い今回改めて掲載する事にしました。

はっきりと、「祭神ハ阿部相凾宮地嶽大明神、…」と書かれ神功皇后は書かれていない事がお分かり頂けると思います。

 これを持って同社が誤っているなどとは申しあげませんし、ある時代に於ける祭神はこうであったという事です。

従って、どの神社も同様ですが、その時点の祭神をそのままに真に受けない事が肝要である事を申し上げているのです。

では、阿部相凾とはどなたでしょうか?それは仲哀亡き後の神功皇后を正妃とされた第9代開化天皇(高良玉垂命)であり、長子が仁徳天皇(シレカシノミコト)であり、その次三男が藤勝頼、藤助麿なのです。


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「福岡県神社誌」

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昭和9年福岡県統計課…県勢要覧

posted by 久留米地名研究会 古川清久 at 00:00| Comment(0) | 日記